外食アワード
 外食産業記者会の創立25周年記念事業として制定した表彰制度は、 今般第10回目になります。
輪番の選考委員会は、このたび 「外食アワード2013」の選考作業を終え、表彰対象者(受賞者)として分野別に合計4氏、さらに「外食アワード10周年特別賞」6氏を決め、ここに発表します。
 また、2013年は外食から見てどんな年であったか、どんなことが 話題になったのかを象徴する言葉として、選考委員会は6つの「2013年外食キーワード」を選びました。
 
 
きくち・ただお
菊地 唯夫
ロイヤルホールディングス株式会社 代表取締役社長
《表彰理由》
「日本で一番質の高い“食”&“ホスピタリティ”企業グループを目指して」という経営ビジョンに基づき、食とホスピタリティに関連した多様な事業を展開。2012年には、外食事業の中核である「ロイヤルホスト」の既存店売上高が増収に転じ、2013年も既存店売上高が12カ月連続で増収を維持した。調理人の技術力を活かした価値の高い商品提案が支持を集め、ファミリーレストランの復活の象徴的な存在となった。
 
ぬき・けいじ
貫 啓二
株式会社ノート 代表取締役
《表彰理由》
串カツを主力にした大衆酒場「串カツ田中」を2008年12月に開業し、坪月商50万円を超える大ヒット店に育てた。その後、フランチャイズ展開をスタートし、現在、直営13店舗、FC32店舗の体制(2013年12月末)を築き上げている。酒場の雰囲気を演出しながら、大阪の大衆食である串カツを1本100円〜200円の価格帯で提供。ペット歓迎といった独特のスタンスを打ち出し、家族客や女性客など幅広い客層に支持され、2013年は首都圏に25店舗出店し、店舗数を倍増させた。
 
はなみつ・まさまろ
花光 雅丸
株式会社subLime(サブライム) 代表取締役
《表彰理由》
サブライム社員からの独立者は20名以上。24歳で3店舗を展開する若者もいる。ブログで社員を集め、低投資・低運営のモデルを構築し、可能性のある若者に大きく門戸を開放。社員からレンタル店舗での独立者を次々と生み出している。今後、独自業態を開発する者も期待され、外食の活性化に貢献している。2013年は株式会社八百八町を買収し、200店舗を超える企業規模となった。
 
さの・よしはる
佐野 佳治
株式会社さの萬 代表取締役社長
《表彰理由》
創業100年の食肉小売・卸売の老舗。日本におけるドライエイジングビーフ(熟成肉)研究の先駆的存在。米国で知ったドライエイジングビーフを日本にも流通させようと、自社に熟成庫を設置し、独自に熟成方法や調理技術を研究。日本ドライエイジングビーフ普及協会の立ち上げに貢献した。現在もドライエイジングビーフの流通、研究成果の普及に取り組んでいる。
   
   
おがわ・けんたろう
小川 賢太郎
株式会社ゼンショーホールディングス 代表取締役会長兼社長兼CEO
《表彰理由》
1982年に牛丼チェーン「すき家」の1号店を出店。2000年代に積極出店することで牛丼市場の拡大に寄与した。2008年4月に国内店舗数1000店舗を達成し、2009年3月期には牛丼チェーン店舗数で首位に立った。2000年代からはM&Aを推進。ファミリーレストランや牛丼の競合店「なか卯」など有力な外食チェーンを次々とグループ化し、2004年3月期に売上高が1000億円を突破。2012年3月期には連結売上高が4000億円を超え、会社設立から30年で国内外食のトップ企業としての地位を築き上げた。
 
つのだ・ゆうじ
角田 雄二
スターバックス コーヒー ジャパン株式会社 取締役
《表彰理由》
スターバックス コーヒー ジャパン株式会社の創業者であり、日本でシアトル系コーヒーを全国に広げ、スペシャルティコーヒーブームを起こした。日本のコーヒーショップではみられなかった店内禁煙を実施し、くつろぎや上質感を提供するとともに、家庭、職場・学校に次ぐ場所との位置付けである「サードプレイス」を打ち出している。1996年銀座に1号店を開業以来、2013年9月に1000店舗を達成した。出店立地も、オフィスや商業施設、病院やサービスエリア、大学などにとどまらず、最近ではロードサイドや公園内への出店も増えている。
 
たかはし・ひとし
高橋 均
株式会社ハイデイ日高 代表取締役社長
《表彰理由》
1都3県を中心に「中華食堂日高屋」343店舗(2013年12月末)を展開。ラーメンだけでなく、炒め物やアルコールも提供して「ちょっと一杯飲みたい」といった需要も取り込んでいる。「駅前に『日高屋』があるという風景を作る」をテーマとして駅前立地に出店を進める。堅調な既存店売上高と新規出店によって成長を続け、2013年2月期まで10期連続の増収増益を達成した。
 
かわはら・しげみ
河原 成美
株式会社力の源ホールディングス 代表取締役会長兼CEO
《表彰理由》
「ラーメンを世界共通言語」にするため、「IPPUDO」の海外展開を推進。アメリカ・ニューヨークをはじめ、シンガポールや韓国、香港、台湾といったアジアに進出して高い支持を得ており、日本のラーメン文化の普及・啓発に大きく貢献している。また日本国内では「博多一風堂」を64店舗(2013年12月末)展開し、創業当時は九州以外であまり馴染みのなかった博多のとんこつラーメンを全国に広げている。
 
やまぎし・かずお
山岸 一雄
株式会社大勝軒 会長
《表彰理由》
つけ麺の元祖とされる「特製もりそば」を考案し、1961年に出店した東池袋「大勝軒」は行列が絶えない店として長年繁盛。山岸氏の人柄も多くのファンに愛されている。山岸氏は、自身が研究を重ねて完成させた「特製もりそば」の味と心を弟子達に伝授。独立した弟子達の店も人気を集め、2000年代のつけ麺ブームを代表する存在となった。かつては一部の専門店のメニューだったつけ麺が、現在は全国各地の飲食店で提供されるようになっている。
 
うの・たかし
宇野 隆史
株式会社楽コーポレーション 代表取締役
《表彰理由》
時代を超えて繁盛居酒屋を作り続け、二等立地、三等立地でも集客できるノウハウを持つ。人材育成にも熱心で、自身が20店舗以上を経営しながら、独立志向の若者を数多く育てた。同社から巣立った飲食店経営者は、200人を超える。常に現場を歩き、お客目線で語る店舗運営術は、実践的で分かりやすく、グループ内だけでなく、小規模飲食店経営者たちに大きな影響を与えている。
 
 


2014年2月28日(金)アワード表彰式で集まった受賞者のみなさま
日本プレスセンター内レストラン「アラスカ」にて
 
 

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