外食アワード

 外食産業記者会の創立25周年記念事業として制定した表彰制度は、今般第15回目になります。
選考委員会は、このたび「外食アワード2018」の選考作業を終え、表彰対象者(受賞者)として分野別に合計6氏を決め、ここに発表します。
 また、2018年は外食から見てどんな年であったか、どんなことが話題になったのかを象徴する言葉として、選考委員会は5つの「2018年外食キーワード」を選びました。

 
 
たかはし・じゅん
煖エ 淳
株式会社ワン・ダイニング 代表取締役社長
《表彰理由》
郊外ロードサイドに焼肉テーブルオーダーバイキング「ワンカルビ」を2006年6月よりスタート。“2時間の幸せ”をテーマに、肉の店内カット、50歳以上シルバーの年代別割引料金などを導入し、クオリティが高い三世代対応の食べ放題業態を確立。アルバイトのモチベーションを高め社員になる人材が56%など、成長するスキームをつくり上げた。関西・九州で店舗を広げ、2018年4月に関東圏に「ワンカルビ」初進出、同業態ほか122店舗を展開(2018年12月末)。
 
にしやま・ともよし
西山 知義
株式会社ダイニングイノベーション 代表取締役会長
《表彰理由》
「やきとり家 すみれ」を始め、世界9か国195店舗(2018年1月時点)を展開するダイニングイノベーションの新業態として、焼肉ファーストフード業態「焼肉ライク」を開発。同業態は、1人1台の無煙ロースターを導入し、お客様のペースに合わせて好きな部位を好きなだけ自由に楽しめる1人焼肉業態。2018年8月29日に東京・新橋に1号店をオープンさせた。単身世帯が増え個食化が進むなか、焼肉業界に新たな潜在的ニーズを掘り起こした。
 
いけだ・ともあき
池田 智昭
株式会社ゆで太郎システム 代表取締役
《表彰理由》
セルフそばチェーンの「ゆで太郎」は、2018年に200店舗を達成。挽きたて・打ちたて・茹でたての“3たて”のクオリティにこだわりながら多店舗化に成功した。もともと「ゆで太郎」を展開していた信越食品との間で締結したマスターフランチャイズ契約にもとづき、ゆで太郎システムが直営・FCの両面で店舗数拡大を牽引している。関東を中心に、北海道や東北、北陸、東海などにも店舗を展開。2018年12月末時点で「ゆで太郎」グループ全体の店舗数は207店舗まで増加し、そのうち167店舗がゆで太郎システム系列の店舗となる。
 
せん・ともよし
千 倫義
株式会社プロダクトオブタイム 代表取締役

《表彰理由》
大衆酒場ビートル」「うお宿」などの「ネオ大衆酒場」業態を展開。「大衆酒場ビートル」は、2015年11月、蒲田に出店したのを皮切りに、五反田、原宿、浦和、田町に出店。さらに魚と樽酒に特化した大衆酒場業態「うお宿」を五反田で運営する。古典的な大衆酒場に、現代的なエッセンスを加えた、新しい酒場のスタイルを作り、「ネオ大衆酒場」の先駆け的存在となった。

 
たぐち・まもる
田口 護
カフェ・バッハ 店主  株式会社バッハコーヒー 代表
《表彰理由》
2018年に創業50年を迎えた「カフェ・バッハ」店主として、また、コーヒー焙煎士の指導・育成を行うバッハコーヒー代表として、長年にわたり日本のコーヒー業界に多大な貢献を続けてきた。田口氏が指導して開店したカフェは、日本全国、北京、ソウルにあり、その数は200店を超える。SCAJ(日本スペシャルティコーヒー協会)では2008年からトレイニング委員会に携わり、2010年委員長に就任。コーヒー販売のプロフェッショナル「コーヒーマイスター」の普及・育成に尽力した。2012年から2013年までSCAJ会長も務めた。
 
該当者なし
 
 
デービッド・クロール
京都蒸溜所 創業者
《表彰理由》
世界的なクラフトジンブームの中、日本の文化背景やテロワールを深掘りしたクラフトジン「季の美」を発売。日本における国産クラフトジンの先駆けであり、日本らしさや伝統を重んじたクラフト・ジンづくりの一つのベンチマークとなっている。明確なビジョンのもとジン専用の蒸留所を立ち上げ、新たなアプローチで世界にも評価されるクラフトジンを作り上げた。また、これまでバーの世界のものだったジンを、和食店をはじめ一般飲食店でも楽しめるように提案し、クラフトジンの普及に尽力した。
 


2019年2月26日(火)アワード表彰式で集まった受賞者のみなさま
日本プレスセンター内レストラン「アラスカ」にて
 

「酷暑」
2018年の夏は、全国各地で暑い日が多く、40度超えも目立った。シニア層や子供など、外出を控える風潮となり、外食にも影響が出た。俗に最高気温が35度以上になった日を酷暑日と言うが、気象庁は、「猛暑日」という言い方を採用している。

「キャッシュレス」
人手不足を背景に、店舗運営を効率化するため、支払いをクレジットカードや各種のカードのみとする店が登場、注目を集めた。インバウンド対応で国も推進していることから、外食店もキャッシュレス化が進むのは不可避という意見が多い。

「シビれ」
唐辛子系の辛さではなく、山椒系の痺れるような辛さを求める人が増加したことで生まれた造語。中国原産の花椒(ホアジャオ)を使うことが多く、ラーメンや鍋料理に広がっている。

「とろーりチーズ」
バルや居酒屋でラクレットチーズを導入する店が増え、女性客を中心に人気を集めた。韓国グルメのチーズドッグも流行するなど、とろーりとろけるチーズのメニューがインスタ映えし、話題となった。

「脱プラスチック」
海洋汚染の観点から、店舗でのプラスチック使用を控える動きが広がっている。米国コーヒーチェーン大手のスターバックスが全世界で2020年までにプラスチック製のストローを全廃すると発表し、日本でもファミリーレストラン業態を中心に一部店舗でプラスチック製ストローの使用をやめるなど追随する企業も増えている。

 

 

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